ネットで物件検索をしていてなかなか良い物件が見つからないといった場合、おそらく次のどちらかの状況に陥る方が多いと思います。
1、物件がいっぱい出てきてしまってどう見ていいのか分からない。
2、物件が出てこない。(該当なしか、出てきても該当する物件が少ない)
1、の物件が出過ぎてしまう場合は、検索する✔項目が少ない事が理由です。という事は、まだ物件を探す条件自体が具体的に決まっていないと言えるのかもしれません。場所(エリア)、予算(金額)、間取り以外に拘りたい条件はなにか?を今一度考えてみる必要があるかもしれません。
ひとつ付け加えますと、探し方としてはけっして間違っていないと思います。僕たちが日頃行なう部屋探しも、まずは全体にこれだけの物件があって、条件を絞る事で対象の物件が少しずつ減っていくように進めます。
候補が多すぎるというのは良い事。そこから「これだけは譲れない」という優先順位を付けて物件を絞っていきましょう。ただし、何かの項目の✔を入れた途端に、急に該当する物件の表示が減ってしまった場合はちょっと注意が必要です。
【以下、検索結果の一例です。】
※2023年4月27日現在のSUUMOの状況
松山市の賃貸物件(全体)で検索した結果
71293件の表示結果
↓
松山市の賃貸物件に+家賃5万~6万の3DK
と条件を加えた結果
1835件の表示結果に
↓
松山市の賃貸物件+家賃5万~6万の3DK
にさらに+オートロックと条件を加えた結果
50件の表示結果に
【ちょっと解説します】
松山市は全国的に見ても物件の掲載数が多い地域になります。ちょっと分かりにくい点として、空いている物件が多いという事に加え、同じ物件を複数の不動産会社が紹介している事があげられます。
例えば「〇〇マンション305号室」という1つの部屋を、10数社の不動産会社が同時に情報を掲載しているといった事が行なわれています。先の、松山市内に71293件情報があると表示された事も、71293戸の空き室がありますよ。という意味ではないんですね。その中の相当の数の物件が実は重複して掲載されているのです。
最近ご来店になった方に「ネットなどで気になる物件はありましたか?」と尋ねると、だいたいの方は「検索してみたけどよく分からないのでお店に行って聞いてみようと思った」とお答えになります。
ですので、検索しても物件がうまく見つけられないとなっても心配はいりません。掲載結果が分かりずらくなっている事がひとつの原因なのだろうと思います。かといって、どの不動産会社も物件はネットに発信したいと考えるから情報が混同しています。業界が抱える問題と言えますね。
さきほどの、検索結果の一例に話を戻します。松山市全体で71293件もあった情報も、+家賃5万~6万の3DKという条件を加える事で1835件まで絞れました。これは、全体の情報の約2,5%に該当する数字です。こうやって少しずつ条件を絞って、最終的に数件から数十件くらいまで出てくる情報が絞れると良いですね。
次に+オートロックという条件を追加してみました。オートロック付き、つまりは安心安全な生活を送りたいと希望するのは必然ですね。ですが、1835件だった情報が一気に50件になってしまいました。50件まで絞れた!とも言えますが、一気に物件を絞りすぎた!とも言えます。50件という数字は、松山市全体の物件数に対してたったの0.07%の件数です。
そこで考えなけれがいけないのは、果たしてオートロック付きという条件は、そこまで物件数を絞ってでも必要と思われるほど優先順位が高いのか?という事。
その前に入れていた松山市の賃貸物件+家賃5万~6万の3DKの条件では、ほとんどの物件にオートロックは付いていないかった。という事を表しています。自分たちが探している理想の物件を表示するためには、✔を入れる条件の絞り方を見直した方が良いかもしれませんね。
また、その前に入力していた+家賃5万~6万の3DK。こちらも見直しの余地があるかもしれません。最近のネット検索では「共益費を含む」「共益費を含まない」といった検索も可能です。これはどういった事かと言いますと、
Aマンション:家賃58,000円、共益費5,000円
合計が63,000円
Bマンション:家賃61,000円、共益費2,000円
合計が合計63,000円
このように2つの物件があったとします。家賃5万~6万と物件を検索した場合、共益費を含まないで検索するとAの物件は検索で出てきますが、Bの物件は条件には該当しないとして検索結果には表れません。(家賃だけで6万円を超えてしまっているから)
ただし、2つの物件とも家賃と共益費とを合わせて計算すると同じ金額になっています。月々で考えたら2つの物件の金額は同じような条件だったと言えるのです。便利な検索なのですが、実はこういった事は度々起こり得るので、本当は探している条件に近い物件が検索結果に出てこないという事は起こり得るのです。
これらのことから、検索を進める方法としては、優先順位の高いものから✔を入れていく事。
そしてある条件の✔を入れたら極端に物件数が減った場合には、その条件は一度考え直した方が良いかもしれないという事ですね。
✔を入れるごとにちょっとずつ物件数が減っていき、最終的に数十件くらいになっていた。という探し方が間違いの少ない検索方法ではないかと考えます。
つまり、一番最初に登場した
2、物件が出てこない。(該当なしか、出てきても該当する物件が少ない)
この場合は、✔を入れる項目自体を見直さなければいけない事になります。
もしかしたら条件が厳しすぎて存在しない物件を探そうとしてしまっている可能性もあります(予算やエリアなどから見直す必要性があるのかも。あるいはペット可物件や築浅など、もともと少ない条件で探しているので仕方ないと言わざるを得ない事もあり得ます)
なかなか良い物件が見つからないから、毎夜毎夜ネットを検索し続けた結果、その条件なら不動産会社の営業マンよりも情報に詳しくなってしまったといった強者の方もいらっしゃいます。そして、いまさら妥協できない、とお悩みになったりする事でしょう。こうなってしまうと明確なアドバイスは難しいのですが、
●時期をずらして物件を探す
●少しでも妥協出来そうな条件を再度検討する
●ネットに掲載していない物件がないか不動産会社に足を運ぶ
いずれかの行動をする事になるでしょう。
以下は条件を妥協する場合の一例です。
予算が合わない
→家賃などは高めだが、都市ガス使用や浄化槽使用などで光熱費を抑える物件もある
→更新料や礼金などの有無など長く住む事で掛かる費用を計算してみる
→駐車料金の安い地域を当たってみる
オートロック付きの物件がない
→2階以上の物件を探す
→1階に店舗などが入っている物件を探す
→オーナーが同じマンションか隣にいる物件
こうやって、少しでも検索結果の物件数が増える方法を模索する必要があります。お部屋探しは、言葉を変えると妥協点を探す事でもあります。少なくともネットで検索する場合などは、柔軟に条件を変えてみながらいろんな検索結果を楽しむくらいの余裕があった方が良いと思います。
不十分な点もありますが以上が対処法でした。