お客様によく聞かれる質問の中に
「一度に何件まで物件って見れますか?」
というものがあります。
「いくらでも見れますよ」って言いたい所ですが、
実際には3件~5件くらい。という目安をお伝えします。
もちろんそれだけしか案内しません!と言い切っているわけではないのですが、一回に数件を回って見て印象に残っている件数は?って事を考えたら5件くらいまでが上限だ。となります。
例外として、今日一日しか時間がとれず物件も数件までと絞り切れない為。というケースはあります。急に転勤の決まった法人の方やUターン、Iターンの方とか。そういった場合は、臨機応変な対応をする。
という事になります。
見学する件数を、ある程度に制限する。というのは、たくさん見たとしても印象には残っていかないから。という理由のほか、そもそも条件をヒアリングしながら、お客様の条件に合致しそうな物件を絞ってから現地の見学をするから。という事があげられます。
予算、間取、エリアのほかに、周辺環境、建物や部屋の設備、引越しの時期、ペット飼育の有無、初期費用の予算などお話を聞いていくうちに自然と物件は絞られていきます。
経験上、どんだけ空室物件があったとしても、部屋探しの条件を細かく反映させていけば自然と3~5件くらいになっていきます。あるいは条件が難しすぎて1件も無くなっちゃうか。
その絞られた件数を厳選して見に行った方が絶対に良い。と思います。
お買い物をするときや、飲食店などのお店を選ぶ際もそう。情報は多い方が良いのかもしれないけれど、
ほとんどの情報は、実は自分にとって関係無い情報の場合が多い。それを少しずつ自分に適した情報に絞ってその中から厳選する。日頃、皆さんは自然とそうやって日常を過ごしているはずです。
あんまり片っ端から全部何でも試してみよう。っていうような、TV番組の「全部当てるまで帰れま10」で商品が分からず、あるカテゴリーを片っ端から試してみる、通称「ローラー作戦」はお部屋探しには向いていません。
逆の言い方をしますと「見学する物件は1件だけで良い」という方には、「一緒に類似物件のこちらも見てみませんか?」と別の物件と一緒に見学する事をお勧めする場合もあります。
「比較」って大事です。オーナー様には申し上げにくい話にはなりますが、現場で起きているリアルな会話としては、「予算で選ぶならAアパートの〇〇号室」「場所や周辺環境で選ぶならBハイツの〇〇号室」「間取りやお部屋の使い勝手は断然Cマンションの〇〇号室」といったようにお客様毎に優先する内容を加味してそこに担当の営業の主観だったりアドバイスを足して一番良いと思う物件を選んでいくわけです。
上記のように、カテゴリー分けをしていくためには、その前段で、見学する物件をある程度絞っておくことが求めれます。一度に多くの物件を見るという事は混乱の元になってしまうのです。
そういえば、僕たち営業だってそうかもしれません。
物確(ぶっかく)と呼ばれる「物件確認」という業務があります。
お客様に物件紹介を円滑に進めるために
・その建物のオーナー様
・周辺環境
・物件までの行き方
・建物や部屋に導入されている設備関係
・駐車場、駐輪場、掲示板、ゴミ置き場など
・スーパー、コンビニ、駅、飲食店、学校、公園
・日当たり、周囲の環境音の状況
・清掃状態
などなどを実際に確認に行く事です。
あれもこれもと全てはなかなか確認できない訳ですが、それでも一度に複数のお部屋を回ります。物件を見慣れている僕たちでも一度に回る件数は3~5件が目安です。例外的に10件以上、写真を撮って回る事もありはしますが。
店舗に帰って来て、部屋の感想を聞かれて全てを正確に答えようと思ったら結構大変です。クロスの色。エアコンの位置。コンロがあったかどうか。収納力はどうか。風の通りは。駐車場は停めやすいか。実際に住む。と考えたら確認したいことは山ほどありますよね。
物件の見学の件数は3~5件くらいが目安。その目安になる物件を絞っていく工程はとても大事。お客様の条件を正確に引き出し、しっかりと提案をしていくのが営業の役割。そう思って今日も物件紹介と物確に励んでいきます。物件見学の参考になれば幸いです。