今回は、同棲生活を始めようとしている方に向けての内容です。結婚式のシーズンは秋と言われています。天候に恵まれやすく、暑すぎず寒すぎない。また祝日が多いことなどが理由なのでしょう。(11月と10月が結婚式の多い月のようですね)
ジューンブライドという言葉があるように、6月が最も多いのかと思いましたがそうではないんですね。ですが、6月の結婚式が多いのもまた事実。そうなってくると、引越しシーズンが終わる4月以降は、同棲生活を始める方や新婚さん達のお部屋探しのシーズンだと言えますね。
さて、そんな二人暮らしの部屋探しについて。今現在の住環境がどういった状況なのかによって、お部屋の探し方は変わってくるかもしれません。
お二人とも、あるいはお二人のいずれかが現在賃貸物件を借りていて一人暮らしをしているといった場合
お二人のどちらかが賃貸生活をしている場合、お部屋探しは比較的しやすいのではないかと思います。一番の理由は、一人暮らしをしている事で金銭感覚や光熱費など生活のイメージが湧きやすいからです。人数が増える分、かかる費用は今までと同じではありませんが、いくらぐらいという計算は立ちやすいですね。
お部屋探しに条件は付き物ですが、自分一人ではない為、どういった条件でお部屋を探すのか、結構悩む事になります。特に希望する家賃設定について。理想を言い出したら切りがないけど、予算が定まっているに越したことはない。そうなると毎月どれくらいの出費が見込まれるのかという事は、どうしても知っておきたい情報になります。賃貸生活をしているとその経験の分だけそういった事が考えやすいと言えます。
それと、1点。事前に確認しておいた方が良い事が今の賃貸借契約の契約条件です。
①契約期間によって解約時期の違約金が無いか?
②更新の時期はいつになっているか?
③解約をする場合、予告はいつまでに必要か?
④退去時に清掃代など支払いが必要になっているか?
以上の4項目くらいは把握できていると後々役立ちます。部屋探しを始めると「いつ頃引越すのか?」といった事も考えるようになります。だいたいの方が「いつでも良い物件が見つかれば・・・」とお答えになりますが、今の賃貸借契約があった場合、解約の内容が引越しに関わってくる事になります。
入居に関してはいつでもいいのに、解約の事を考えると時期が良くない。あるいは、解約の際に思わぬ費用が発生してしまう。という事が後から分かるときついです。これ、意外とよくあります。
お二人ともが賃貸生活中だったら、それぞれ簡単にでも把握しておくと良いでしょうね。そうする事で引越しに好ましいと思われる時期が見えてきたりもしますから。
お二人ともが実家暮らしの場合、家族の方にいつ伝えるかのタイミング位で、賃貸契約中の方と比べると、解約が伴わない分あまり気にする事はないように思います。ですが、まれにご家族から反対されてしまって部屋探しが中断となる事があります。いつ伝えるのかは家族ごとそれぞれにタイミングはあるのでしょうけれど、お部屋探しが始まるのなら後回しにせず、わりと早めにニュアンスだけでも伝えておくと良いですね。「いま、部屋探してるんだ~」程度でもかまわないので。
実家暮らしの方の場合、課題となってくるのがお部屋探しの条件です。特に予算。お金の話ってなかなかしずらいし、お互いの収入や金銭感覚って分からないから、いくらの家賃の物件を探すのか?といきなり聞かれても分からない。ってなると思います。それは仕方のない事です。
ちなみに、ポータルサイトのSUUMOで検索した場合、築5年以内、間取りは2LDK、駐車場を1台分として検索すると、6万円台の後半から7万円くらいから物件が出てきます。築浅の2LDKを希望するなら7万円前後の予算をみておかなければいけないという事です。(中予地区、南予地区の金額です。東予地区では若干相場の金額に違いがありそうです)
ちなみに、2LDKとは、2つの部屋にLDK(リビングダイニングキッチン)のスペースが10帖以上ある間取りを指します。お部屋を借りる場合は家賃以外に、共益費(共用で使用する部分の家賃のようなもの)、駐車場料金、月額保証料(だいたい賃料の2%前後くらい毎月かかります。保証人不要の代わりに保証会社との契約を義務付ける内容のものが近年主流となっています)などがかかります。
駐車場が2台必要であれば、駐車料金も2台分かかります。なかには、一世帯で縦列の2台分を使用してちょっと安くなっている区画もあったりします。予算が合わなければ2LDKを諦めて、2DKや1LDKの間取を検討する事になります。ただし、これは築浅の物件を探す場合は。という仮の話です。
ちょっとだけ新婚さんのお部屋探しの話から逸れてしまいますが、松山市の物件に限ると、お部屋を探す方の条件で多いものとして下記の4通りの条件があります。
A:家賃+共益費+駐車場1台含めて50,000円以内
A”:家賃+共益費+駐車場2台含めて55,000円以内
B:家賃+共益費+駐車場1台含めて55,000円以内
B”:家賃+共益費+駐車場2台含めて60,000円以内
よく物件探しの中で出てくる条件です。AとBの金額の違いは、エリアや築年数、設置してある設備などによって出てきます。築浅とは言えない物件も多くなりますが、リフォーム物件などもたくさんあります。
予算が定まっておらず、相場もよく分からないといった場合、まずは上記の条件のいずれかに当てはめて物件探しを始めてはいかがでしょうか?その流れの中で、希望の設備などを考慮して、場合によっては予算を上げていく。という方法が物件を探しやすいのではないかと思います。
予算をまったく気にしなくても良いのなら構いませんが、これからはじまろうとする新生活にはいろいろと物入りです。いずれは自宅の購入や建築をしたい。いずれはお子さんを。など、先々を考えた場合は最初から高額な賃貸物件に引っ越す事がベストとは言えません。
一番理想的なのは、お二人の間で「探すエリア(場所)や範囲」「間取りや広さ」「だいたいの予算や予算の上限」「引越し時期の目安」「必要と思われる設備、譲れないこだわりの条件」などが話し合われていて、条件として意思の疎通が出来ている事です。そういう物件があるかどうかはさておいて、割と最短距離で希望の物件にたどり着きやすいと思います。
ただ、僕の経験上最初からこのように意思疎通が出来ていて、お互いが理解しあえていると言えるケースはほとんどありません。お部屋探しの中で「ああでもない」「こうでもない」という紆余曲折を経て条件が固まっていく。というパターンが多いんです。だから、最初から条件がまとまっていなくて不安でもあまり気にしなくて良いと思います。
とは言っても、話合いはとても重要です。探す物件はどういう基準で選ぶのか等は話合いがないとまとまりません。「相手は多分こう考えているんだろう?」くらいの状態で部屋探しが始まると、実は全然違っていたとなったりします。分かっているつもりだった。というのはよく起こり得る事です。部屋探しをする中で、相手の新たな一面を見ることもあるでしょう。そういった事も含め、お部屋探しはお二人の前進のために必要な過程ではないかと思います。徐々に話合いの中でまとめていきましょう。
そういえば、お部屋探しは二人が揃っていないと駄目だ。と考えている方が多いように思います。たしかに、僕たちの立場からすると二人が揃っているに越したことはありません。ですが、お仕事やお休みの都合、時間の都合でなかなか二人が揃わないのはよくある普通の話です。もっといっぱい物件見たいのに、もっといろんな話を聞きたいのに予定が合わないからお部屋探しが進まないとなるのは悲しいですよね。
だから、お部屋探しは二人が揃っていなくても大丈夫です。今回は女性の方のみで来店し、別の日に男性の方が来店する。そして資料や現地の写真や動画撮ったりして持ち帰り夜にでもお二人で情報を共有しながら。その後、土日等で都合があった時にお二人が揃って来店するといった流れも全然OK!むしろ、そういった探し方の方が良いでしょう。
それに、一人だからこそ本音を営業の担当者に話せる。といったメリットもあります。僕も経験上「本当はこう考えてるんです」「相手に合わせていたんだけどちょっと不満があって・・・」「予算が合っていない」「相手の気持ちがちょっと逸り(はやり)すぎていて二人の間で温度差が生じてきている」なんて本音や心の叫びを聞く機会が実はとても多いんです。
それを聞くことで、僕たちがお部屋探しのキューピッドとなる事が出来たりするんです。それとなく相手の方に伝えてみたり、話し合いの切っ掛けを作ったりする機会も過去に沢山ありました。余計な事かもしれませんがそうやって進めていくのが新婚さんのお部屋探しです。最初から意思の疎通が出来ていなくても、お互いのことがちゃんと分かり合えていなくても良いんです。
分かろう、伝えよう、理解しよう、尊重しよう、言いたいことは言おう、叶えてあげたい、いろんな思いが交錯しながらお部屋探しは進んでいきます。きっと理想のお部屋が見つかる頃には、前よりももっとお互いの事が理解出来ていて、きっと素敵な新生活を送っていけるはず。そうであれば、僕たちは仲介の報酬として得られる仲介手数料の売上だけではなく、ちゃんとキューピッド役を果たせた満足感をいただける事になります。だから僕は新婚さんのお部屋探しが好きなんです。幸せのお裾分けをいただけるしね。
最後に、少し余計な事になりますが、物件を決める場面についてのアドバイス。
これも経験上ですが、女性の気持ちは決まっているのに男性が決めきれない。といったカップルを多く見てきました。(女性)「私は良いと思うけど・・・」(男性)「そうだね・・・う~ん」といった具合に。女性からすれば「ここに決めよう!」って言えば決まるんだろうけど、そこは相手の方から言ってほしい。と思ってるんだろうな、という場面です。男性は男性で「ここにしよう!」って言いだしずらい。その気持ちは分かる。でも言いましょう。ちゃんと言いましょう。
(男性)「ここに決めよう!良いよね?」(女性)「・・・うん(照)」これが理想です。(笑)
だって、僕らから「ここに決めませんか?」って言って、(男性)「・・・はい」じゃ~、なんだか締まらないじゃない。すっきりしないじゃないですか。今日のアドバイスのブログ。一番言いたかった事が実はこれです。だってね、女性が一人の時に「彼がハッキリしてくれない」「自分ばっかり焦ってて、なんだか彼氏の方は他人ごとみたいに感じる瞬間がある」「相手からここにしよ!って言ってほしい」といった相談をかなり受けるんですから。間違いない!ちゃんと言いましょう。僕たち不動産会社の立場からもお願いします。(笑)