気に入ったお部屋が見つかると、『申込み』→『入居審査』→『重要事項説明』→『契約』→『鍵渡し』といった流れで入居に向けてスケジュールが進んでいきます。お部屋が決まって入居を待つまでの間は、いろんな手続きがあり考える事も多く大変ですが、ワクワクして楽しい期間でもあります。ついつい先々の事に考えが及んで急いで進めていきたくなったりもします。
そのスケジュールの中に『重要事項説明』というものがあります。生命保険の契約などでも登場してくるこの言葉。その言葉の通り、「契約に関しての重要な内容なのでちゃんと説明しておきますね」という意味合いのものになります。こちらの内容を書面で受けとり『宅地建物取引士』から説明を受けます。お部屋の賃貸なら契約の前に必ず行われる行為です。(売買契約も同様です)
重要事項説明についてのブログ「契約前に宅建士から説明を受けましょう」
その説明を受けて内容を理解し、納得をしたうえで契約を交わすというわけです。我々不動産業者は当然プロとなるわけですが、貸主にあたる建物のオーナー様も、事業者という意味ではプロと見なされます。ただ、賃貸借契約を交わす借主様(入居予定の方)は契約の多い法人などを除いては契約ごとに関して素人である。となります。プロが素人の方にでも分かるようちゃんと噛み砕いて説明をしましょう。というのがこの『重要事項説明』です。もう一つ特徴を上げるとするならば、借主様にとっては不利な内容が記載されている事が多いのも特徴です。そこで説明と理解と納得が求められるわけです。
『特約』という言葉があります。さきほど登場した『重要事項説明』にも関わってくる言葉です。生命保険などでも、この『特約』という言葉は出てきます。それではこの『特約』って何でしょう?
【特約】特別な約束のこと。特別に条件を付けて約束すること。また、その約束。当事者間で一定の事項や条件についてなされた合意
『重要事項説明』はその名の通り重要ですが、その中でも特に重要なこと。その契約に求められる特別な約束がそこに書かれています。説明を受ける時にちゃんと確認をしなければいけないないようですね。ちなみに賃貸契約の場合以下のような内容が書かれている事が多いです。また契約用語として貸主様を『甲』、借主様を『乙』、連帯保証人様などを『丙』などと表現したりします。これは同じ言葉が繰り返し登場するので省略して分かりやすくする意味があります。
【以下、おもな一例】
・退去時の清掃費などに関すること
・違約金に関わる事
(短期間の解約、予告期間が短いなど)
・解約の予告に関わる事
・更新や手続き更新費用について
・保証会社の契約に関する事
・家財保険加入に関する事
・駐車場などの付帯設備に関する事
・禁止されている事
・フリーレントなどお金に関わる事
・その物件特有の約束事
契約に関わるとても大事な内容ばかりです。わからない事もきっといくつかあると思います。僕たちも説明をする中で、質問をしていただいた方が安心できます。分からない事などは遠慮などせず担当者や説明をする宅地建物取引士(通称:宅建士)に伝えてください。