不動産会社の店舗には、日々いろんな内容のお問合せや相談の案件の連絡が入ります。その中でもやはり物件に関するお問合せ「ネットで見たこの物件まだ空いていますか?」「見る事出来ますか?」「いつから入れますか?」「初期費用ってどれくらいかかりますか?」などが多いです。またオーナー様の方から「うちのマンションが空いたから」「解約が出て今度募集しようと思う部屋が出来た」「家賃はいくら位にしたら良いか?」「清掃やどこまでリフォームしたらよいか相談にのってほしい」といった内容のお問合せを頂くことも多々あります。その都度適切だと思う回答をしています。
そんな中、お部屋探しをしているお客様からよく聞かれる質問の中に
「ネットに掲載されていない物件情報ってお店に行けばまだまだあるんですか?」
があります。とても難しい質問です。
◆そもそもネットにはどのような物件を掲載しているのか?
ネット掲載をしている物件について「この物件ってエイブルさんの物件ですか?」と質問を受ける事も多いです。この質問についての返事は「所有物件ではなくて仲介物件になります」とお答えします。ほんの一部の所有物件やサブリース(借り上げ物件)の時のみ「自社所有で貸主です」「借上げ物件なので貸主となります」と答えます。ネットには主に仲介が出来る物件を掲載しています。この仲介が出来る物件の中にも「自社管理物件」「専任物件」「一般物件」「他業者様の管理物件」などに分かれてます。ただ、お部屋探しの最初の段階ではまだそこまで気にしなくて良いかも。
僕たちのような不動産の仲介会社はいろんな所から情報を集めて物件紹介をしています。同様にネットへの物件掲載も仲介が出来る物件を発信する事になります。
今は、ネット社会、スマホ社会ですから、大手のポータルサイトやアプリなどで物件の検索をして気になる物件や、それを扱っている不動産会社を探します。そして連絡をして実際にお店に行く。という流れが主流です。1組のお客様が、部屋探しで訪問する不動産会社の件数は平均で2店舗に満たない。といった統計も聞きます。厳選してある程度情報なども絞ってから店舗に行くためです。昔なら平均で3~5件の不動産会社を梯子(はしご)する事が一般的でした。時代も大きく変わりましたね。
こういった話はあまり聞く機会がないと思いますが、昔の不動産会社は今とは逆でどうやって物件情報を隠しておくか?がポイントだったと聞きます。お客様も調べる術が無いから不動産会社が言う情報を信じるしかありません。「これしか無い!」って言われちゃうと「そういうもんなんだ」と納得するしかありません。物件情報も不動産会社に行くしか得られなかったんだと思います。そこが今と昔の違いの一つでもあると思います。今の部屋探しはネットでの検索が重要です。不動産会社はいかに情報を隠すかから、いかに情報を発信していくかに大きく環境が変わったと言えます。
◆それでは不動産会社に行ってもネットに発信している物件情報しかないの?
そこで、タイトルにもした質問について。ネットに掲載してある物件がすべてでお店に行っても新しい情報をは得られないのか?ですが、答えは「いいえ」。不動産会社に行かないと出てこない物件情報は存在します。たくさんあるわけではありませんが。
理由としては、仲介会社は物件の仲介が出来る物件を紹介するわけですが、仲介出来る部屋がすべてインターネットに情報発信出来るわけではありません。ネットなどの広告掲載の許可を得た物件だけを掲載しています。それにここだけの話、ネット掲載にも掲載料金が必要なので無限に情報を発信する事は予算的にも出来ません。そこで必然的に厳選した物件を発信していく事になります。
また、オーナー様から「ネットには出さないでほしい」との要望があり発信出来ない事もあります。理由として「オーナー様が住んでいる」「物件がもともと目立つので空き室がある事を広く知られたくない」「他と条件などが違っているため」などがあげられます。他にも、空き予定の物件や新築物件などでネットに発信するには情報が不十分な物件もあります。そういった物件は店舗にお越しいただくことで初めて紹介が可能になると言えます。
【インターネットに掲載されない物件の例】
・広告掲載の許可を得ていない物件
・ネットに出してほしくないという要望の物件
・空き予定で入居可能な日程が不確実な物件
・まだ先の新築物件など情報が不十分な物件
・ネットではアピールがしずらい物件
店舗では、物件の情報以外にも、ネットでは伝えきれない物件ごとの特徴やお得情報などいろんなお話が出来ます。担当の意見などもお伝え出来ます。ある程度情報を確認出来たら、相談だけでも不動産会社に行くことをお勧めします。もしかしたら掘り出し物件に出会えるかも・・・。