エレベーターのある物件と無い物件があります。1階や2階のお部屋なら影響は少ないですが、3階以上になってくると、エレベーターが有るか無いかの影響が出てきます。ある程度の高さがあるマンションだとエレベーターの設置義務があるため(高さが31ⅿ以上)この話は関係ないのですが、入居する方にとってあった方が良い設備ですよね。
さて、このエレベーター。設置の基準が階数ではなく31ⅿという高さになっているので、4階や5階の部屋でも設置の無い物件はたくさんあります。階段を使って部屋に行くしかない為、上階の部屋は敬遠されがちな傾向があります。
◆エレベーターの無い物件のメリットってなんだろう?
どの物件にも、どの部屋にも、良い所とそうでない所があります。長所は考え方によっては短所になるとも言えます。例えば、便利で人通りが多い場所が長所だとしたら、そういった場所は賑やかで騒がしいかもしれない。と言えます。角部屋で窓の多い部屋が長所だとしたら、窓が多い事で、カーテンが余計に必要になったり、窓がある壁面には家具の設置がしずらい事が欠点だと言えます。
そこで、エレベーターが無い物件。
こちらのメリットですが、まず最初に思い浮かぶのは、エレベーターの維持管理費用が必要ないので、いわゆる共益費(管理費)が低めに設定されていると言えます。共益費とは、共用で使用する部分の家賃のようなもの。共用で使用する場所や設備が多いと共益費は上がります。そして、エレベーターが無い上階の方のお部屋は不便で敬遠されがちなので、家賃が低めに設定されるとも言えます。設備や場所などが妥協出来ない。となった場合、階数を妥協して賃料を下げるというのはとても有効な手段です。
階段を利用するしかない。という事は、別の言い方をすれば強制的に歩く機会が増える。と言えます。現代は運動不足が問題になっている時代です。愛媛県でもジムがどんどん出来ていますね。ランニングマシーンなど使って健康維持に努めようとしているわけです。そんな運動が、ただ部屋から外に出かけるだけで自然と出来てしまう。なんと健康的なお部屋なのでしょう!(笑)またいくらエレベーターがあるマンションでも、世帯数が多いと朝の出勤時に混雑してエレベーターがなかなか利用できないという日だってあるかもしれません。
これは、エレベーターの無い物件の4階や5階に住んだ事のある方からお聞きした話です。毎日の生活環境に慣れてくるとあまり気にならなくなるのだとか。人間の環境適応能力って素晴らしい!(個人差があり諸説もあります。笑)それと、ちゃんとした統計があるわけでは無いですが、忘れ物をする事がなくなるとか。用事があって部屋を出る際、あれを持った、これを持った、エアコンの電源は切った、ガスの元栓は閉めてある。など確認を怠らないクセがつき自然と忘れ物をしなくなったのだとか。車に着いてから「あ!あれ忘れてた!」ってなってしまえば、また階段を駆け上がってお部屋に戻らなければなりません。「自然と段取りが良くなる」というのはなんだか納得できる話です。
というわけで、階段しかない物件のお話でした。便利であるのに越した事はないですが便利さだけを追い求めて良いものか?「エレベーターがない」「階段だけでしかも5階のお部屋」と聞くと「しんどい」「辛そう」という連想をし、無条件でお部屋探しの条件から除外してしまう。という方は多いでしょう。その他の条件があまり無いのであれば物件は見つかりやすいですが、こだわりの条件が多い場合、あまり気になる物件が出てこなくて悩んでいる方は多いと思います。意外と現地に行ってみたら階段が気にならない物件もあります。また、条件的に賃料を抑えられる傾向があるので、賃料をなるべく抑えたいと考えている方にとっては選択肢が広がります。上の方の階のお部屋は、ベランダ側に障害物が少なく日当たりが良く明るかったりします。また風の通りも良くお部屋からの眺めも良いかもしれません。何よりも階段を使う事で健康的です(笑)以上、エレベーターが無い物件の意外と良い所の話でした。